2014年5月7日水曜日

おみそしるあっためてのみなね


好きな漫画の話です。~むやみに人にすすめられない系~


シグルイ / 原作:南條範夫・作画:山口貴由 (全15巻)



最初から最後まで、怒涛のように走り抜ける残酷さ。飛び散る内臓、血飛沫、目の前で広がる惨劇に、読みながら小便漏らす。2リットルは漏らした。とにかく、主人公の藤木源之助が良い。藤木が好き過ぎる。最強。半端ねえな藤木源之助!!伊良子との関係性も良いし「士の家に生まれたる者のなすべきは、お家を守る、それに尽きもうす。」のシーンは80リットル泣ける。これが漫画なのかよ・・・漫画っていうレベルじゃねえぞ!でも漫画だからこそ表現できる、肉体描写の境地。読み終わった頃にはあの海老蔵もゲロが3リットル溢れて「アメーバ・ピグ!!」と叫びながら膝から崩れ落ちる事間違いなし。よくシルグイは「グロい」って言われるけど、もうグロいとかそういうレベルじゃないんですよこれ。まずグロは基本。初期装備がグロ。ついでにエロもセット。乳首は食べちゃうし、精子は白粥のごとく出るし、ずるんって滑り落ちた脳みその表現が「うどん玉」って的確すぎるし、頭皮つかんで「ズタ袋」だし、妊婦や心臓が弱い人には安易にオススメはできないけれど、これぞ名作!素晴らしい!ハウス食品の提供で夕飯時にテレビで流してもいいぐらいです!子供全員ゲロまみれ!そして意外や意外、純愛もあるのです。血飛沫の中だからこそ際立つ、たった1ページの儚い恋・・・。全米が泣いた!恋に仕事に大忙しの女性に贈る(と、凄く怒られる。罵られる。怖かった)そんな作品です。こんなに心に残る漫画も、そうは出会えないでしょう。これは家宝じゃ!!!


真説 ザ・ワールド・イズ・マイン / 新井英樹 (全5巻。単行本 全14巻)



人類史上、最大の問題作。これは最強かつ最悪の漫画だと思います。もう最凶ですよこれ!!その辺のエロ本より親に見つかりたくない!これを読みながら何度、神に祈りを捧げたことか・・・。天よ、神よ、私をお赦しください・・・キエーッ!(光の中に包まれて、そう、ジミーはお星様になったの・・・)痙攣する指を抑えながら「ぶっしゅはぁ~・・・次のページでやめる・・もう読むのをやめる・・・」と泡を吹きつつ、物凄いスピードで読破しました。そうです。これほど素晴らしい漫画は・・・ほかに無い!!!!!!在校生(無い!!!!)と、断言します。この漫画の衝撃度、圧倒的な残酷さ、そしていくらでも、好きなだけ、自由に受け取れるメッセージがそこら中に散らばっています。人間の想像する力を使って、読者をどん底に落ちるまで痛めつける描写、それでもあくまで「漫画」であること、漫画という「ただの娯楽」であることの、良さ。登場人物のひとりひとりが、緻密でリアルに描かれていて、親近感すら覚える頃、彼らが面白半分にメチャクチャにされたり、暴力の末に結局はメッタ刺しにされて惨殺される時の絶望、終わらない惨劇に、悲しみを通り越し、最後は疲労感すら覚えます。それに加えて、同時期に進行していくもう1つのストーリーが、自然の脅威です。どちらも人間が抗うことのできない、不条理な2つの存在。
「ノーカントリー」という映画の話になりますが、殺し屋役のハビエル・バルデム(wikiったら奥さんペネロペ・クルスかよ!!!羨ましっ!!!)が、何の罪も犯していないトラックの運転手をいきなりブッ殺して「悪とは突然やってくる。交通事故でトラックに撥ねられるのと同じようなもんじゃ」みたいな事を言ってた気がする(1回見ただけなので詳細は覚えていませんが)のですが、自然の災害も、殺人も、「命を奪う」という点では、同じ確率で、いつ出会うか分からないけれど、確実に「悪」は常に身近にあるもので、ある日突然、思いがけずに「悪」はやってくる。それがこの「ザ・ワールドイズマイン」に出てくるトシとモンちゃんであり、自然の災害であり・・・といった風になんか書いてるうちにワケがわかんなくなってきたけど、この漫画には「想像」というキーワードが必要不可欠です。「想像」すること。それが、この物語の核です。だれかの人生を、背景を、生きている瞬間を、読者が想像できる材料は山ほど揃っていて、どんな死に際も、まるで自分の苦しみのように想像できるし、殺戮を繰り返した人の気持ちですら、最後は「想像」することができる。
「想像」することから遠ざかって、嫌な事には目を背けて、忘れ去ってしまう数々の出来事。目の前にあるものを、ちゃんと想像しろ!歯ぁ磨け!風呂入れ!と言われている気がする。でも、そんな気がするだけで、作者はこれといってメッセージ性を訴えず「とにかく無茶苦茶やってやりましたわ」みたいな感じでかまえてるのが、いいんですよね。いや本人はどういう感じで書いてるのか知らんけどね。メッセージ性訴えてるかもしれんけどね。でも受け取った印象としては「メッセージ性?ねえよ!気に食わないからブチ殺してやりました!!」みたいな感じが漂っている所が好きです。ラストはファンの間でも賛否両論ですが、どうあれ、こんな収集のつけのようがないストーリーを、最後まで描き切った根性と、渾身のパゥワ(発音◎)に、ひたすら圧倒されます。


ギャラクシー銀座 / 長尾謙一郎 (全4巻)



千年に一度のギャグ漫画。奇跡的なくだらなさ。どの台詞、どのシーンを切り取っても面白い。これはギャグ漫画なので説明することができましぇん。ブックオフにあったら立ち読みしてみてください。きっと貴方は・・・この漫画を買って帰るでしょう。そしてお家に帰って仏壇にお供えしてからおもむろにペロペロとなめるでしょう。その懐かしく古臭い味を再現した幻のカクテル・・・名前は「マンハッタン・ニューヨーーーーーッッッッ・・・!!!!・・・(心停止)」っていう感じです!!!とにかく読みなさい!!そして舐めなさい!!非常時でも最悪、水に浸したら食べれるから!!


俺に血まなこの花 / おおひなたごう



TVブロスという雑誌で連載されていた4コマがコミックスになったもの(らしい)。1ページ漫画や4コマがほとんどなのですが、この「俺に血まなこ」シリーズ、たまに「画像で吹いたら死亡」系のまとめに勝手に貼られている。たまにっていうか、わりとよく見かける。あああああ!!!お前それ!!!おおひなたごうのネタだろ!!!!!!と、貼った奴に言いたい。誰だよ1ページだけ持ってくるやつは。元ネタが分からないなら貼るなよ。拡散するなよ。貼るならちゃんと「(c)おおひなたごう」をつけろよ。ていうかもう全ページをスキャンして貼れ!!全ページ笑えるから!!!売れろ!!この漫画、いきなり売れて王様のブランチで紹介されろ!!!!ていうか本人が貼ってる可能性すらある!!彼ならやりかねん!むしろやってほしい!!!
おおひなたごうは「フェイスガード虜(全6巻)」も面白いですよ。ていうか、フェイスガード虜の方が面白いかもしれない。何も考えずにゲラゲラ笑えます。じゃあなんでそっちを紹介しなかったんだろう。いやでもこの「俺に血まなこの花」は革命的に面白かったんですよ!!!ちなみに「俺に血まなこ」は同じような名前の作品がいくつかあるのですが、そうですね、もうどれを買ってもいいんですよ!!目隠しをして書店に入って、もう全然違う村上春樹の小説とか買って帰ってもいいんですよ!!!


ホムンクルス / 山本英夫(全15巻)



出ましたわ・・・ホムンクルス。自分で出しといて出ましたもクソもないんですが!!「なこっちゃんは・・・雲だよ。」でおなじみの、なこっちゃんです。あの「殺し屋1」の作者ということで、連載当初は話題になり、かなり面白かったのですが、どんどん不可解な方向に進んでいってしまったといいますか・・・おいおい、ちょっと待て、落ち着いて・・・!!ってなって、ラストに至っては、う、うん・・・。ってなりましたけど、いや、でもそんなラストを差し引いても、私はこの漫画が好きです。ていうか、漫画なんてそんなもんですよね。終わりまで完璧に仕立て上げてる漫画も勿論素晴らしいんだけど、それって作者の「ここからここまで」っていう線引きが相当しっかりしてるってことで、なんていうか、紆余曲折あって、ああもう終わり終わり!!はいはい終わる!!って感じで畳んじゃう漫画も、それはそれで好きなんですよ。苦悩があって挫折があって、息絶え絶えになりながら辿り着くのが、本当のラストって感じがするし。それも含めて楽しみたいですよね。なんというか、途中まででも「うわっ!!おもしろっ!!」って、楽しませてくれたら、それで良いじゃないですか。ほんの一瞬でも、本気でワクワクする高揚感が得られたんだから(ただし20世紀少年、テメーは別だ!許さん!)

登場人物たちは皆、それぞれがとても不器用で、見放すことができないのです。「殺し屋1」でもそうだったけど、山本英夫さんは、読者に主人公を「心配」させるのが上手いなぁ~と思います。あと本音をズバッと出すのが上手いです。みんな遠慮して言わないようなことを、この人は言うんですよ。所詮、どんな言葉で飾った所で、本音はこうじゃねえか、人間なんてみんなこうだろう、と、奥底にあるコンプレックスや、悪臭のする腐った本音を引きずり出して、顔の正面にズイッと突きつけてくれます。ただその真理を知ることが、正しい事なのかどうかは分かりません。なので、この「ホムンクルス」、読んだ後も、しばらく理解に苦しみます。そこがこの漫画の良さというか、面白さなのかもしれない。主人公の名越のことでさえも、理解したいのに、彼の考えていることがどんどん分からなくなっていきます。名越は読者を置いて、闇に向かって突き進んでしまう。その行く末を、見守ることしかできない。ここまでくると、愛です。愛で見守るしかないのです。愛ゆえに。そうです。今私は、適当な事を言って話をまとめようとしています。お気づきでしたか?これがメンタリズ・・・・ムもういいわ!ムもういい!しつけえ!!



第9巻より。主人公の顔が真っ黒に塗りつぶされて、心の中を見透かされるシーン。ここのやり取り、台詞の全てが好きです。もうほとんど真っ黒。ジトっとした東北弁が、背筋がヒヤッとするような陰鬱さと、閉鎖的な主人公の過去、背景に、リアリティを染み込ませます。(東北の人すみません。これは褒め言葉です!!)

2 件のコメント:

  1. おしわかった。「ギャラクシー銀座」だけ、とにかく読むよ!ブックオフの漫画コーナーは立ち読みしてる奴らが邪魔で商品取れない!そして、いざ自分が立ち読みする側になったら、同じく商品取れない人がいるだろうし、そいつの気持ちを誰よりも分かっているから、今すぐamazonポチるよ!!!
    で、前のコメントの返信だけど、F氏!!どこまでも追っかけるよF氏のプライベートに!いや、(照)って!?まだ聞かせちゃいないのに照れないでくださいよ~。も~~いけず~~!でもわかりました。そのうち、世界を股にかけるF氏がクラフトワークとの共演ライブをNHKBSプレミアムで見れる日まで気長に待ってますよ!

    返信削除
    返信
    1. ちょっとまて、早まるな(薄汚れてペンキが剥がれた看板。自殺の名所ならまだしも、田舎の雑木林の道などに無意味に立っている場合が多い)ギャラクシー銀座、立ち読みしなさい!!買うんじゃない!!NO BUY、NO ポチ!!だってあれじゃない。そりゃあ、この漫画はおすすめ、お墨付き、おすぎとピーコも大好き(知らんけど)おすぎとピーコのおすみ、いや、シミ付き(腐乱死体 on the 畳)の太鼓BUN!!だけどさ!それがべんてんクンのハートにビビッと来るかどうかは不明じゃないですか!!!!だから是非、お試し読みしてから購入してほしいよね。というコメントを、こんなに日付が経ってしまった後に書き込んで間に合うのだろうか?
      5月16日(金) 俺はジミー。病院のベッドで目を覚ました。町には誰もいない。・・・べんてん君がコメントをくれた日から、もう8日が経過している。べんてん君、このメッセージに気づいてくれるだろうか?そして、早まらずに、Amazonでもっと必要なものにチェキかましてほしい。金を出す価値もない電気ケトルとか、ルンバの偽物とか、レイコップとかいう名前だけだとまるで未来からやってきた謎のヒーローみたいな胡散臭い布団クリーナーとか・・・。
      5月17日(土) クソッ!!外はゾンビだらけだ。無線も通じない・・・。この世界はどうなっちまってる?あ、どぉなっちゃってんだよぉ(言い直す)!!べんてん君・・・頼む。どうか無事でいてくれ。先走って、Amazonで買い物をしてなければいいが・・・。こっちは無料券でゲトかましたハーゲンダッツがある。美味しい。
      5月18日(日)べん・・・べ・・・べん・・・べん・・べんてん君・・・俺は・・・かまれ・・・噛まれた・・・そりゃもう・・・咀嚼された・・・あのゾンビの野郎・・・50回は噛んでた・・・50回って・・・ダイエット効果を狙ってるのかよ・・・今更健康に気を遣ってどうすんだお前・・・死んでるじゃねえか・・・♪テンテケテンテテ、テケテケン♪ なんとなく~森を~お散歩していたらぁ~♪ ゾンビに身体を食べられました~♪・・・ちっきしょ~!!!!・・・って・・・言うじゃなぁ~~~いっ!?でもあなた・・・ゾンビっていうより、ロブ・ゾンビ(本名ロバート・カミングス)ですからぁ~~~!!残念!!!(懐かしい糞みたいなギャグを2個も放り込んでみました・・・イエ~~ッイ・・以降、解読不能。)

      F氏ね。イケズだよねえ。と思って、ふとね。なんとなく、今までやったことなかったんだけど、F氏の名前で検索してみたんですよ。彼の活動名は知ってたんだけど、なんていうか、今までそういう事をやらなかったのは、単純にそこまで興味がなかったのと(悪い意味じゃなく、普通に友達だから)、いずれ機会があったらどこかで偶然、耳にするんじゃないかなあと思ったのと、彼の音楽性に惚れ込んでしまったら、「F氏さんスゲェ!」ってなっちゃって、今までのようなカスみたいな馬鹿話が出来なくなっちゃうんじゃないかなあって思ったんです。F氏いわく、自分の音楽のファンの「夢を壊したくない」そうで、F氏の私生活(レジのバイトの話とか、貧乏してる話とか、シモネタとか)の事、安易には話せないんだと思うよ。でも音楽作ってる人ってそうだよね。背景とか、人間性とか、生活とか、その全ては音楽から滲み出るものを受け取ってもらって、聴いた人の想像に任せたいっていうのがあるのかな~。ほんで検索したら、普通にCDとかばんばん出てたし、レビューも賞賛されてたし、ジャケットもお洒落だったし、肝心の曲も、とても良い曲で、でも、途中で消したよ。僕らは音楽で通じ合ったわけじゃなくて、サイコパスのようなシモネタでがっつり握手してるから、このままでいいんだ。ってね・・・。だからこれからも、F氏には「聞いたよ」(というか、知ったよ。に近いのか)とも言わないつもり。変わらず、薄汚い話をたくさんしたいと思いました!!!ああ、なんだろうなこの気持ち。あれだ。例えるなら、知り合いの出てるAVはなるべく見たくない、ってやつだ(いや、逆に見たい) でも、べんてん君には、いつか、こっそりYoutube教えるから、また今度ナッ!へへ。一緒に聴いて、F氏やるな~!って、言いながら、YoutubeのBAD(親指が下に向いてる方)に投票しようね!!
      私にとって、音楽の話をする相手は、F氏じゃなく、べんてん君と月光君だからね。

      削除